最終回
片想いが終わる時はいつだって
「ありがとう、でもごめん」
だと思い込んでいたし、私もそうなるはずだった。
付箋を何枚も貼るほど読み込んだ本の
「今度、CD持ってくるね」
で終わった二人に妙に惹かれたが、それも所詮交わるはずのない世界のドラマに過ぎない。
終わりはいつだって嘘と現実が入り混ざったフィクションだ(と最近になって思うようになった)。
最後に交わした会話が
「また話してもいいですか」
__「迷惑じゃ無いから、好きにしていいよ」
だった私たちみたいに。
もう他人になってしまった。
そこにあった事実だけがすっぽりと無くなった世界で私たちの間には変わらず1日に24時間が流れている。
途中で放送が中止になってしまって迎えた最終回を終わらせられずにいるのはきっと私の方だけだ。
5月21日。
悔しいと思った
自分がこの場所で立ち止まってることも、このバンドに怖いくらいに生活を埋められていることも
悔しいくらいに好きだった
帰ったら何か曲を書こうと思った
何も思いつかなかった
もうこれ以上私は何も出来ない気がして焦ったし怖かった
3ヶ月経ってその歌詞を完成させた
何となく納得はいってない気がする
まだ勘違いしてる
誰かに言われた一言と自分に
憧れが焦りになるのが本当は怖かった
あの日逃げ出したくなった、音が鳴った瞬間ここにはいられないと思った、あの瞬間を忘れたくたくて、忘れたい
夢
キリがいいから覚えてる
8月1日
今聴いてる曲を初めて聴いた
ハマらなかった
12月30日
試聴機でこのバンドの曲を聴いた
動けなかった
勝手でごめんね
(前の続き)
あれからあの時ずっと聴いてた曲すら嫌いになったの
ずっと聴いてなかったの
勝手でしょ?
お気に入りの曲をシャッフルしたら流れてきたの
久しぶりに聴いたの
勝手に流れてきただけ
やっぱりいい曲で少し腹が立った
勝手でごめんね
勝手
私あなたのことすきだった
嘘じゃない
信じてたの
「勝手に信じないでよ」
私の希望のすべてだった
信じて
嘘じゃないから
「勝手に希望を預けないでよ」
私のことすきだったでしょ
嘘じゃないよね?
信じてたの
「勝手に勘違いしないでよ」
勝手に希望を預けて失望しないでよ
___
昨日でちょうどここに書き始めて1年
1年間でいい音楽に沢山出会った
好きなバンドが活動を辞めた
新しい友達が出来た
友達に裏切られた
前より少し書くのが得意になったかも
思ったことをそのまま書けなくなったかも
すべてのきっかけの憧れの人に褒められた
前より人に嫌われなくなった
せっかく1年だから1年前に自分が書いた文を読んだ
好きになれなかった
「でもこれも今に行き着くまでの過程」と思ってみた
それでもやっぱり好きになれなかった
1年間経っても新曲が出たら一日中聴いてしまう癖だけは抜けてない
(追記)
そろそろこっちにも色々書いていきます
好きな人に好きだと言われるのは嬉しい
十代の自分
ずっと文章書いて生きていきたい
(でもそれは趣味でも出来る)
ずっと音楽して生きていきたい
(それも趣味で出来る)
薬剤師になりたい
(正直この夢を持ったきっかけを思い出せない)
私は正直に自分を騙せてるのだろうか
思い描けない未来から少しだけ目を逸らせさせてくれよ
本当のことは知りたくない
大人にはなりたくない
ということに気づくのは誰だって大人になってからだ
あと少しで高校生活最初の夏が来る