最終回
片想いが終わる時はいつだって
「ありがとう、でもごめん」
だと思い込んでいたし、私もそうなるはずだった。
付箋を何枚も貼るほど読み込んだ本の
「今度、CD持ってくるね」
で終わった二人に妙に惹かれたが、それも所詮交わるはずのない世界のドラマに過ぎない。
終わりはいつだって嘘と現実が入り混ざったフィクションだ(と最近になって思うようになった)。
最後に交わした会話が
「また話してもいいですか」
__「迷惑じゃ無いから、好きにしていいよ」
だった私たちみたいに。
もう他人になってしまった。
そこにあった事実だけがすっぽりと無くなった世界で私たちの間には変わらず1日に24時間が流れている。
途中で放送が中止になってしまって迎えた最終回を終わらせられずにいるのはきっと私の方だけだ。