rio0214

高校1年生

結晶

「死ぬほど綺麗だね」

海を見た彼女はそう呟いた

 

最上階から見下ろした海は確かに死ぬほど綺麗だった

それと同時に、今ここから落ちたら死ぬんだろうなと思った

 

崖の上から見下ろした海

飛行機から見た空

一面の雪山

 

手のひらに乗せた雪の結晶のように

私もこの場から消えてしまうんじゃないかと不安になる

 

でも、その不安さがこの景色を輝かせている

 

生と死の間

その間に立ったとき、人は心から美しいと思うのかな

 

目を開けれないほどの眩しい光に息を飲んだ

 

たぶん、きっと隣り合わせ