ふたり
玄関の扉を開けた
やっぱり雨が降ってる
重い荷物片手に傘をさして駅へと向かった
電車に揺られながら、ただただ外を眺めていた
景色が動いてるみたいだなぁなんて考えたり
ゆっくりと流れていく景色に反するように、私の耳元ではアップテンポな曲が流れている
音が聴こえる、心が痛い、寂しい、雨が冷たい
何気ない行動だけれど、自分が生きてることを実感させられる
笑って、話して、手を振って
友達と話しながら歩いた道は、1人で歩く道の景色と全く違ったよ
また明日ね
いつか必ず
またふたりでね
外を眺めたら雨が止んでた
「あぁ19日はもっと降って欲しかったのにな」
なんて心の中で呟く
自然と足取りが軽くなっていた